202 送信用直熱3極管

 

 202は、第一次世界大戦中に開発された、GEVT-14CG-1162の後継・バージョンアップ版で、戦後、アマチュア向けに5W出力の送信管として発売されました。まだラジオ放送が開始される前でしたので、当時のアマチュア(HAM)が、自作の送信機の変調・発振用に使った様です。値段が高価だった故もあり、製造販売数はUV-201より大分少ないと思われます。その後、210/10に引き継がれて、我が国を含めて世界中で広く使われました。

 

大きさ比較

左から、CG-1162RCA UV-202 BB TT、 RCA UV-202 Bakelite Base、 RCA UX-210

進化につれて、外囲器(ガラスバルブ)と併せてプレートも大型化しているのが判る。フィラメント電力は逆に小さくなって改良されている。

 

RCA UV-202

真鍮ベース、トップシールの初期型。正面(左の写真)の真鍮ベース側面には、"RADIOTRON"と"MODEL UV-202"他アマチュア向け等諸々と黒インクでスタンプされている。ガラス側面には、RCAの旧マーク、裏面のガラス側面には、製造元のGEのマークがエッチングされている。(右側の写真の方が見やすい。)

フィラメントは1本吊り。プレートはニッケルで、上下で切り開いてステムから立ち上がった左右の支柱に巻き付けている。

Cunningham C-302

真鍮ベース、トップシールの初期型。正面(左の写真)のガラス側面には、Cunninghamのマーク、裏面(右側の写真)のガラス側面には、製造元のGEのマークがエッチングされている。

着色ガラスではなく、赤リン系のゲッターを使用しているため、内部空間がご覧の色に着色されている。

RCA UV-202

こちらは、後期型。トップシールが無くなって、その後ベークライトベースとなった直後のもの。ベース側面に銀プリントされている。刻印となる前のタイプ。ガラス側面にやはりGEのマークがエッチングされている。内部構造は初期型と変わっていない。

 

(2008/03/15)

(2010/09/19)

 

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