WE271A/TB-627A 電力増幅用傍熱3極管

 

 ナスの傍熱管で、オーディオアンプの出力段に使われました。我が国でもWEと技術提携していたNECTB627Aの名前で製造されました。共に製造数はそんなに多くないと思います。RCA系でいえば843に近いですが、約2倍の容量があり、強力となっています。

 

WE271A

刻印タイプ。

WE252Aの様なセラミックサポート。この球はWEでは最後までナス型のみ製造されました。

得られる出力は大きいとは言えませんが、堂々とした姿に惹かれます。

 

住友(=NEC) TB-627-A

戦時中の住友眞空管時代の球。初期型はWE同様にナス型だった様だが、ST型となり小型の外囲器に収められている。管壁に白色プリント。製造年月のラベルは残念ながら読み取れない。上下(オリジナルは上のみ)のセラミックサポートの間に大型のリブ無しプレートがある(リブ付きプレートもある様だが後期型と思われる)。トップマイカは不透明で品質は悪い。外囲器だけでなく、こんな処にも物資不足の影響が見て取れる。今でもエミッションは十分にあり、規格表どおりに動作するのは天晴れ。

トップからの眺め。オリジナルのWE271Aには設けられていないグリッドの放熱フィンが見える。

この球は、故浅野勇氏のお気に入りだった様で、「ラジオと音響」に2回記事が掲載されている。

 

(2006/08/27)

(2013/01/20)

(2015/04/26)

 

          規格表 アメリカ製オーディオ球 71ナンバー 27ナンバー WE 総目録 真空管トップ トップ