42 電力増幅用傍熱5極管
42は、ラジオや電蓄の出力管として開発されました。初期はナス型でしたが、間もなくST14型となりました。その後、2.5V管の2A5が作られ、メタル管で6F6、GT化され6F6Gや6F6GTと、世界中で息が長く製造されました。我が国でも、戦後のST型5球スーパーラジオのパワー管として、6Z-P1と二分して用いられていた、非常にポピュラーな球です。私が入手した最初のパワー管も42でした。他のラジオ球より二周りも大きい球を握ったり、眺めたりしていたものです。弟分に41があります。
Sylvania 42
初期のナス型タイプ。刻印ベース。
トップには、リーフマークの名残が残っている。
Philco 42
初期のナス型タイプ。製造はSylvaniaと思われる。
GE 42
初期のナス型タイプ、但し、S17型ではなく、珍しい小型のS14型。刻印ベース。
RCA/Cunningham 42
刻印ベース。黒化丸プレート。ダブルヘリカルヒーター。
トップマイカは突起の付いた円形。サイドマイカはない。
RCA 42
刻印直後の赤プリントベース。黒化丸プレート。ダブルヘリカルヒーター。電極は刻印時代と同じ様。
トップマイカにサイドマイカが設けられた。
赤黒元箱。
銀プリント。リブ付き楕円プレート。
トップマイカがホームベース型。グリッド放熱フィンはない。
Raytheon 42
Raytheonの4ピラー球は、初期型はダブルヒーターとなっており、フランジの無い独特の楕円プレート構造と相俟って、私の好きな球の1つです。ただ、ダブルヒータータイプでも幾つかのバージョンがあります。古いと思われる順に紹介します。
トップマイカが十字型タイプ。
トップマイカが丸型タイプ。
トップマイカが角型でサイドマイカ付きタイプ。
以下は、シングルヒータータイプです。楕円プレートがフランジ部でカシメられています。
トップマイカが角型でサイドマイカ付きタイプ。放熱フィンがロ字型。
トップマイカが角型でサイドマイカ付きタイプ。放熱フィンがコ字型。
以下は、4ピラーでないタイプです。
刻印は、"RAYTHEON"のみ。"42"はガラス壁にプリントされている。
こちらは珍しいタイトベースの42。4ピラーではない普通のステム。Sylvania製の様に思われる。
JAN-CRP-42 (=Raytheon 42)
元軍箱。
オレンジプリント。米海軍の錨マーク付き。カーボングラファイト塗布で内部はよく見えない。
Keletron 42
刻印ベース。
製造は、Sylvaniaと思われる。
Gecovalve 42
ラベル貼付。
トップにはサイドマイカも設けられている。
以下は、国産のUZ-42を紹介します。
マツダ UZ-42
管壁に白プリントで、○にマツダのマークと1級マーク。足は真鍮。丸プレート。戦中後半から戦後直ぐあたりの製造か。
管壁に○にマツダのマーク。黒化丸プレート。
東芝 UZ-42
管壁にToshiba、ベースにマツダのダブルネーム。黒化丸プレート。
元箱。定価430円とある。
白プリント。リブ付き丸プレート。
NEC UZ-42
リブ無し丸プレート。
松下 UZ-42
白プリント。アルミクラッド材によるリブ無しグレー丸プレート。
日立 UZ-42
管壁に日立のマークと管名が白プリントされている。反対側には一級マーク。リブ無し丸プレート。グリッド支柱は全て銅製。
上下マイカ板には、けがき線を入れてマグネシアを塗布している模様。マイカ板の固定は、プレート支柱を折り返しているのみ。
ホリゾン UZ-42
元箱。
銀プリント。リブ無し丸プレート。
芝眞 UZ-42
銀プリント。リブ付き丸プレート。
Mix UZ-42
リブ無し丸プレート。
他の球についても、順次追加してゆきます。
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