WE310A 電圧増幅用傍熱5極管

 

 WE310Aは、WE300Bと組んでWE91Aアンプに使われて有名になりましたが、元々はWE300Bよりも高価な球でした。RCA系では6C6の様な球ですが遙かに強力な球で、造りも見事です。

我が国では、WEから技術導入していたNECが通信用としてCZ-501Dとして製造していたのが、ヒーター規格(WE310Aは10V0.32A、CZ-501Dは3.5V1.0Aで電流規定)以外ほとんど同じ球になります(但し、内部シールドはありません。)。電々公社向けなどにNECの他、TEN日立でも製造されました。

 

NEC MC-656-C(CZ-501D)

光沢無しのニッケルプレート。白プリント。MADE IN JAPANともある。反対側には、菱形の中にNECのマーク。下に(CZ-501D)と共に製造年月が1947-12とプリント。

上部からの眺め。

 

NEC CZ-501D

構造は上の球と全く同じ。菱形の中にNECのマークの下に製造年月が1948-7とプリント。

上部からの眺めも全く同じ。

 

プレートが光沢タイプになった。左の写真には管壁にメーカー名と管名、真ん中の写真には電々公社のマーク、右の写真には製造年月1959-9がそれぞれスタンプされている。ベースとガラスとの境界部には緑色の防湿コーティングがなされている。

上部からの眺め。内部シールドが無いのでリブ付きのニッケルプレートが見える。

 

日立 CZ-501D

左の写真にはベークベースにメーカー名と管名、真ん中の写真の管壁には電々公社のマーク、右の写真の管壁には製造年月1959-1がそれぞれスタンプされている。ベースとガラスとの境界部に防湿コーティングはない。ゲッター台の向きがNEC製とは逆。

上部からの眺め。基本的にはNEC製と同様。

 

 

(2017/09/24)

(2020/04/26)

 

 

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