UY-247B/47B 電力増幅用直熱5極管

 

 UY-247B/47Bは、ラジオ用の電力増幅管(UY-)47では、我が国の一般家庭用として、出力、消費電力共に大きすぎたため、その小型版として、電池管の電力増幅用直熱5極管である233/33をベースに開発されました。戦前国産ラジオの出力管として、UX-12Aと二分して広く用いられました。後にUY-47BとなりST化されましたが外囲器が米国製33ST14とは異なり、やはりST12の細身タイプとなっています(基となった国産のUY-33自体がST12でした。)。

 

 

マツダ UY-247B

元箱。

刻印ベース。両丸。管壁にロット記号の紙が貼付されている。

上部からの眺め。ガラスビードとマイカとを併用している。

トップマーク。

ベースのボトムマーク。

 

 

Elevam(エレバム) UY-247B

「無線と実験」昭和9(1934)年12月号pp.164〜173に、(東京)K生氏"家庭向小型3球の電気蓄音機 227B-247B-112C"との記事があり、その中で、エレバム UY-247Bと他社(下表中のユニバーサルの意味。主にマツダを意図していると思われる。) UY-247Bとは、下記のとおり規格が異なると書かれていました。

  Ef/V If/A Ep/V Ip/mA Esg/V Isg/mA Eg/V μ Rp/kΩ Gm/μmhos RL/kΩ Po/W
エレバム UY-247B 2.5 0.56 135 15 135 2.5 -13.5 85 50 1700 7 0.8
ユニバーサル UY-247B 2.5 0.5 135 14.5 135 3.02 -13.5 70 50 1350 7 0.7

 

トップマーク。

 

 

NEO UY-247B

管壁にマークとラベル。

造りは良い。

 

 

マツダ UY-47B

刻印ベース。管壁に○にマツダと放のマーク。ガラスは少し緑っぽい。

 

 

こちらも刻印ベース。ガラスは緑っぽくない。

トップマーク。

 

 

刻印ベース。管壁に○にマツダと放のマーク。ガラスは少し緑っぽい。真鍮ピン。

残念ながらフィラメントが切れている。

 

 

マツダ? UY-47B

マツダの赤刻印ベースだが、本当にマツダ製か疑問が残る。黒っぽいプレート材が使用され、フィラメントのフック構造も異なる。管壁に47Bと囲みの中に14.6とスタンプされている。昭和14年6月製か。リベースされたのだろうか。

トップマイカの形も異なり、トップマークも無い。

 

 

川西 UY-47B

昭和18年1月製造とある。

トップに川西のマーク。黒っぽいプレート。

 

 

こちらも同じく、昭和18年1月製造。

こちらは通常のニッケルプレート。

 

川西機械製作所がラジオ球のUY-47Bを作ったのが何故か不思議だったが、旧日本軍の戦車搭載用無線機にUY-47Bが使われていたものがあるとのことで、恐らくそれ用ということで納得している。

 

 

NEW BEST YSZUDA(安田電球) UY-47B

刻印ベース。管壁に八角囲みの中に管名。黒化プレート。ベースとガラスとの境界部分に茶色の防湿塗膜が塗られている。

残念ながらフィラメントが切れている。

 

 

他にもありますが、セットに挿さったままですので、随時追加します。

 

 

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