B-37 安定抵抗管

 

 B-37は、真空管とは言えませんが、ここで紹介します。

 特にトランスレス型ラヂオにおいて、真空管のヒーターを全て直列した際に合計で丁度供給電圧となる様に不足分を補うことと電圧変動時に変動の変化を緩和させる目的で設けられたのが安定抵抗管(バラストチューブ)です。電球の様に見えますが、そもそもは、フィラメントは鉄線で、ガラスの中は真空ではなく水素ガスが封入されたものが使われました。

 戦時中の昭和16(1941)年、物資不足からトランスレス型として制定された放送局型ラヂオ用として、真空管のヒーターを全て直列した際に合計100Vとなる様に設計された安定抵抗管が新たに開発されました。37V用のB-37と49V用のB-49、あと61V用のB-61とありました。

 B-37は、高一4球の放送局型123号用です。使用球の電圧は、12Y-V1(12V)+12Y-R1(12V)+12Z-P1(12V)+24Z-K2(24V)+パイロットランプ(3V)=63Vとなり、B-37(37V)をプラスして丁度100Vとなります。放送局型123号の修理に際しては、抵抗やコンデンサー、電球などで代用できますが、やはりB-37がないと様にならなりません。縁の下の力持ち的な目立たないところが、気に入っています。

 

マツダ B-37

足はKX-12Fと同様に節約した3本足のUX

管壁に丸にマツダのマーク。ステムから伸びたガラス棒にフィラメント支持用のピラーが固定されている。

 

(2014/05/18)

 

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