UZ-133D 電圧電力増幅用直熱3極5極複合管(日本独自球)

 

UZ-133Dは、UX-109AUY-133AとをST14型の1本のガラス管の中に収めた我が国独自の複合管で、恐らく94式5号無線機(受信機)などに使用するために、昭和9(1934)年に東京電気(マツダ)により開発されました。

 

型 名 Ef/V If/A   Ep/V Ip/mA Esg/V Isg/m A Eg/V Gm/μS μ Rk/Ω Ri/kΩ ベース
UZ-133D 1.1 0.125 3極部 135 5.9 - - -4.5 770 8.5   11 UZ
5極部 90 3.3 90 1 -4.5 500 60 1000 120

当然ながら、3極部と5極部の電気的な特性は、それぞれUX-109AUY-133Aと全く同じとなっている。フィラメントのみ並列接続。

 

それにしても、我が国におけるサフィックスも含めた管名の付け方には困ってしまいます。

 

マツダ UZ-133D

刻印ベース。ラベル貼付。管壁に管名と反対側に〇にマツダのマーク。丸形(UY-133Aの5極管)とリブ付き角形(UX-109Aの3極管)のプレートが並んでいるのが解る。

トップからの眺め。この頃はまだ造りが良い。フィラメントは3極部、5極部共に直線1本のみ、5極部のグリッド支柱は各1本のみ。

 

こちらは、別の球。

管壁にラベルが貼付されていないことを除き造りは同じ。

トップからの眺めも全く同じ。

 

こちらも、別の球。

上の球と造りは同じ。

トップからの眺めも全く同じ。

 

また、別の球。

刻印ベースではなくなった。管壁に管名と反対側に〇にマツダのマーク。硝子の径が小さかったのか、サイドマイカが嵌りきらない状態になっている。電極も少し傾斜している。

トップからの眺めは全く同じ。

 

また、別の球。

緑ガラスとなった。管壁に管名と反対側に〇にマツダのマーク。昭和19年12月製。これも硝子の径が小さかったのか、サイドマイカが嵌りきらない状態になっている。電極も少し傾斜している。

トップからの眺め。トップマイカも褐色の斑点状が広がったものが使われており、質が落ちてきた。

 

 

理研 UZ-133D

元箱。

規格が貼付してある。

刻印ベース。管壁に管名と反対側に〇にのマークと"昭和14年10月製造"のラベル。1本毎に製造番号がスタンプされている。

トップからの眺め。

 

 

(2019/08/25)

(2020/02/23)

 

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